リオデジャネイロ五輪の閉会式が21日夜(日本時間22日午前)に行われた。

 着物姿の小池百合子都知事(64)は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長から五輪旗を渡されると、大きく左右に振った。雨の水を吸って重たくなった旗、強い風に耐えるように両足をやや開き「しっかりと受け取りたい」という言葉を実現した。スタンドの大歓声を浴びながら揺れる旗。7月31日の選挙で第20代に決まった女性初の都知事が、地球の裏側で大きな仕事をやり遂げた。

 3年前の9月、五輪招致に成功した猪瀬直樹都知事は、わずか3カ月後に辞任した。代わって就任した舛添要一前都知事は「9月までは」とリオ五輪閉幕式出席にこだわったが、直前の6月に辞任。次々と代わる知事に、大会中の日本選手団記者会見では海外メディアから「誰が五輪旗を受け取るのか」という質問が出るほどだった。

 着物を「日本の勝負服」と表現し、旗の重さに耐えるために「筋トレをしています」と話した小池知事。大役を終えた後は「五輪旗は見かけより重くなかったが(東京で開催する)責任の重さにずしっときた。環境の面でも素晴らしい大会にしていきたい」と4年後を見据えた。小池知事は24日に五輪旗とともに帰国する。【荻島弘一】