地元のエース脇本雄太(26)が3角まくりで、昨年7月の福井以来、通算4度目のG3優勝を飾った。

 激しい攻防だった。絶好調の早坂秀悟が打鐘4角から得意のカマシで先制。脇本は稲垣裕之と伊藤保文を連れて4番手に付けたが、後方から森川大輔がまくりで襲いかかった。これを脇本マークの稲垣がさばいて、単独4番手から3角まくりで外を強襲。ゴール寸前に早坂番手の大槻寛徳を1/8輪差とらえた。

 「体調は万全ではなかったけど、気持ちを集中して挑んだ。今回は自分の持ち味が発揮できなかったけど、地元で連覇できたことは本当にうれしい。(後ろの)稲垣さんがうまくブロックしてくれたことも大きかった」。先行日本一の称号を持つワッキーが、今回は2予からすべて上がり10秒8の猛烈まくりで3連勝。「記念を取るレースを積み重ねるとG1やグランプリも見えてくる」。脇本が後半戦で、輪界の頂点に突き進む。【杉森洋一】