稲垣裕之(39=京都)が脇本雄太マークから抜け出し、今年1月のいわき平以来、通算6回目のG3優勝を飾った。2着に村上義弘が入り、地元コンビで上位を独占。08年以来の当所G3を制した稲垣は、賞金ランク8位に上がった。

 前を取った山崎芳仁が打鐘から突っ張り先行。一瞬後手に回った脇本率いる近畿勢だったが、脇本がすかさず鐘4角からスパートした。稲垣-村上で続き、4番手には吉沢純平。脇本の逃げはかかりが良く、吉沢は仕掛けられず、番手の稲垣が4角から早めに踏み込んで歓喜のゴールに飛び込んだ。ゴール後は、村上とともに高々とガッツポーズ。ウイニングランでファンの声援に応えた。

 「ワッキー(脇本)が強かったし、連日みんなのおかげで勝つことができました。賞金のことは考えず、中3日で続く次戦(7日からの寬仁親王牌)に調整していきます」。悲願のG1制覇でのGP出場へ、気の抜けない戦いが続く。【杉森洋一】