本人もびっくり仰天の復活出場! 「ROAD TO オールスター」の第4回は、今回最大のブランクとなる、13年ぶり6回目出場の三角哲男(49=東京)を紹介する。マスターズ世代に入っても攻めのスタイルは健在。内枠で人気に応え、外枠で穴提供の魅力を持つベテランに迫る。

 13年ぶりの出場が決まった三角は、第一声「なんでおれが出てんだ?」と笑った。しかも、大会常連の菊地孝平と僅差の2630票を集めた。「おれが一番びっくりだよ。一番縁遠いSGだと思ってたから」。

 94年7月。当時27歳、SG出場3回目でグラチャン(住之江)を制した。その後も第一線で活躍を続け、東京支部に不可欠な速攻派で鳴らす。前回のオールスター出場は36歳。あれから、えとはひと回りしたが、走る目標は不変。「常にダービー出場。それとクラシック。それを心に刻んでおけば手は抜けない。今節はもう駄目だ、と気が落ちそうなときに自分を奮い立たせられる」。どんなに機力劣勢でも諦めない。自分を律し、1走を無駄にしない。そして舟券に貢献する走りを心がけるからこそファンの支持を集める。「落ちるのは簡単。それに、いかにブレーキをかけるかだよ」。年齢は重ねても、衰えぬ闘志にあふれている。【窪寺伸行】

 ◆三角哲男(みすみ・てつお)1967年(昭42)3月3日、千葉県生まれ。58期生として86年5月に多摩川でデビュー。初優勝は90年8月の大村。G1優勝3回。SGは優出5回で、94年7月の住之江グランドチャンピオンV。通算優勝81回。同期は平石和男、田頭実ら。165センチ、51キロ。血液型A。

※明日は「注目選手(下)」