ボートレースメモリアルの興奮が冷めやらぬうちに「是政キング」の称号をかけた戦いが始まる。多摩川ボートのG1開設62周年記念「ウェイキーカップ」が、明日9月1日から開幕する。

 多摩川を語る上で、長岡茂一の存在を忘れてはいけない。多摩川通算優出回数は45回、優勝は16回。これは今大会の出場選手の中でNO・1の数字だ。「特にそこだけを気にしているわけではないけど、自分がトップであるなら、それは記録として維持したい。1走1走の積み重ねなので、全てのレースでベストを尽くしたことで、成績が残っているんだと思う」。

 98年の多摩川メモリアルで、SG初優出初優勝を達成した。当然のことながら、多摩川への思いは人一倍強い。「一番練習をした場所だし、生まれも府中なので、多摩川が一番思い入れが強いです」。調整面を含めて、誰よりも知り尽くした水面で、狙うは08年平和島ダイヤモンドカップ以来の記念制覇だ。「(多摩川は)SGは取っているけど、G1は取ったことがないので。取りたいなというのはある。記念もなかなか、あっせんされない年齢になってきたし、走る機会が少なくなったので、呼ばれたからには少ないチャンスですけど、そこ(優勝)を目指して頑張りたいです」。年齢を感じさせない、豪快なまくりは健在。頂点を目指してスリットから積極的に仕掛けていく。

 ◆長岡茂一(ながおか・しげかず)1965年(昭40)8月8日、東京都府中市生まれ。57期生として85年11月多摩川でデビュー。86年9月大村で初優勝。98年8月多摩川メモリアルでSG初優勝。同期は山川美由紀、小畑実成ら。166センチ、52キロ。血液型O。