今年限りでの引退が明らかになった後閑信一(47=東京)が、前日検査が行われていた立川競輪場を訪れた。

 正午近くに紺色のスーツに身を包んで検車場を訪れると、穏やかな表情で、黒崎直行や宮倉勇ら次々とすれ違う選手に引退の報告をした。そして報道陣に「タイトルを狙うパフォーマンスができない。ファンに、商品として出せる力がない」と引退を決意した心境を明かした。1990年4月デビュー。1996年に共同通信社杯でビッグ初制覇を果たし、G1は2005年競輪祭、2006年寛仁親王牌、2013年オールスターの3度制覇。通算551勝。「今後は未定ですが、競輪は自分の命。競輪を盛り上げるために、何か力になれればと思います」と抱負を語った。