ミーティア“ゆとり”で勝つ/函館2歳S
<函館2歳S>
今年最初の2歳重賞、函館2歳S(G3、芝1200メートル、10日)で、最有力は3戦2勝ナムラミーティア(牝、田村)だ。未勝利、ラベンダー賞をともに差し切り。2歳離れした完成度で他馬をリードしている。田村厩舎は03年、断然1番人気のナムラビッグタイムで5着に敗れた苦い経験がある。その敗戦を教訓に“ゆとり教育”で雪辱を果たす。
今年レッドアゲート(フローラS)ソーマジック(桜花賞3着)で牝馬クラシックを沸かせた田村厩舎が、世代最初の重賞に素質馬を送り込んできた。サクラバクシンオー産駒のナムラミーティアは、新馬2着のあと、未勝利→ラベンダー賞を連勝し、主役に躍り出た。調教を担当する町田助手は「前走は差して競馬ができたし、本番につながった。この時期のナムラビッグタイムよりも完成度は高い」と評価する。
ビッグタイムは新馬→ラベンダー賞を圧倒的なスピードで2連勝したが、函館2歳Sではハナを奪えず直線で余力なく失速した。田村師は「初めての挑戦で手探り状態。逃げて2連勝したが経験が足りなかった」と振り返る。スピードに頼りすぎて結果を出せなかった「先輩」を教訓に、ミーティアは“ゆとり教育”で成長を促した。
前走ラベンダー賞で、さっそく効果が表れた。新馬戦で行きたがるそぶりをみせ、2戦目も勝ったとはいえ、やはり行きたがった。そこで「結果より本番につながる競馬をしたかったので控えてもらった」と同師が言うように、道中は5番手からいそがせず、じっくり構えて差し切った。“負けてもいい”の精神的ゆとりが、愛馬のさらなる長所を引き出した。
「ためればためるだけ切れそうな感じだった。いい経験になったし、逃げて勝ったわけではないので価値がある」と同助手は手応えを口にする。
心のゆとりは中間の調整にも表れている。ビッグタイムは「連勝したかったので、中1週でもハードにやった」(同師)が、今回は無理しなくても現状維持で戦える感触がある。「水曜に追わなくてもいいぐらいの気持ち」と話す。今回が4戦目。他馬より経験と実績を積んだ。「状態も一戦ごとに良くなっている。いい結果を期待したい」と町田助手。03年の雪辱を平常心で果たす。【松末守司】
[2008年8月5日7時11分 紙面から]
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