アリゼオ逃げV重賞初制覇/スプリングS
<スプリングS>◇21日=中山◇G2◇芝1800メートル◇3歳◇出走15頭◇皐月賞トライアル(3着までに優先出走権)
西高東低ムードの皐月賞戦線で、関東から新星が誕生した。2番人気のアリゼオ(牡、堀)が、横山典弘騎手(42)の意表を突く逃げでまんまと押し切り重賞初制覇した。
春の嵐が吹き荒れた中山競馬場にふさわしいニュースターが誕生した。風の意味を持つアリゼオが、華麗に舞い踊った。スタートでは出負けしたがすぐに先手を主張。1角のコーナーワークを利して先頭に立つ姿に、折り合いを欠いた前走の面影はない。他陣営の意表を突き、絶妙なラップで最後まで風を切り続けた。横山典は「スタートね。乗り役が下手だね」と笑いながら「でも二の脚が速かったのでこれなら前へ行こうと思った。逃げてもいいくらいのつもりで行った」と胸を張った。後続を突き放しながら、最後までライバルを意識。「ローズキングダムが後ろにいると思っていたので必死だった」と振り返った。だが、インタビュー直前に左手でサムアップしながら登壇するほどの会心の勝利だった。
初騎乗の絶好調男が編み出した打倒2歳王者の秘策。それがハナを切ることだった。過去2戦で手綱を取ったC・ルメール騎手との会話にヒントを得ていた。「馬を気にするというようなことを言っていたから」。馬込みに入れず、リズムを大事するための積極策。陣営の工夫も実った。中間の攻めを強化してガス抜きさせると、当日はメンコを着けパドックを2人引きで周回。馬場へも先に入れ、ゲートの裏で覆面を取ることでテンションを抑えた。
「お父さんが(シンボリ)クリスエスだから距離はもっと長くなってもいい。コントロールも利くし、扱いやすいから心配していない」。ジョッキーは皐月賞(G1、芝2000メートル、4月18日=中山)への手応えを口にする。強敵を撃破しクラシック1冠目も見えてきた。【山本幸史】
[2010年3月22日8時41分 紙面から]
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