武日曜復帰 小倉記念ギアともう1クラ
武豊騎手(41)が、8月1日の小倉競馬で復帰することが正式に決まった。117日ぶりに馬にまたがった22日に続き、28日は3頭の追い切りに騎乗した。日曜は小倉記念スマートギア(牡5、栗東・佐山)を含めて2頭だが、復帰即重賞勝ちへ期待が高まる。
午前5時、武は朝一番の坂路に姿を見せた。ゴールデンチケット(古馬1600万)に乗り、初めて本格的な追い切りを開始。スタートから1ハロンごとに14秒2-13秒3-12秒5と加速。違和感が残っていれば、復帰を来週にスライドする予定もあったが、ラストは軽く手綱をしごいて12秒2でフィニッシュ。追い切り後の笑顔が「万全」の状態を意味していた。
その後、2頭に騎乗した武は「先週のスポーツ紙に今週復帰、と出ていたから、こりゃ復帰しなきゃと思って」と周囲を笑わせた。117日ぶりに騎乗した先週22日は軽めのキャンターをこなしただけ。速い追い切りに一抹の不安はあったが、4カ月ぶりでも体は覚えていた。「追い切りも問題なく乗れた」と、復帰へ強い自信をつかんだ。
調教終了後、今週の復帰が決まったが、さすがに多頭数の騎乗は自重。土曜は取りやめて、日曜の小倉記念スマートギアと、3歳未勝利コードゼット(牡、栗東・松永幹)の2頭に絞った。小倉記念でコンビを組むスマートギアは、未勝利から1600万まで全勝ちクラを挙げ、完全に手の内に入れている。この日の追い切りには騎乗しなかったが「重賞Vへいいところまできている。小倉のフルゲートだし、展開の助けも必要。ハンデ(57キロ)は仕方ない。決していい条件とは言えないけど、能力的にチャンスがある。中間も順調なのでいいレースをしたいね」と前向きだ。
02年2月には、落馬による骨盤骨折で全治3~6カ月と診断されながら、2カ月弱で奇跡のスピード復帰を果たした。騎手生活で初だった肩の骨折に戸惑いながら、紹介されたリハビリ施設へは片っ端から足を運んだ。「肩は初めてだし構造をいろいろ勉強した。うまく体を動かすには、インナーマッスルをバランス良く鍛えなければいけなかった。肩甲骨周囲や背筋、腕まであらゆるところに肩から筋肉が張りめぐらされているので、偏ることなく修復するのに思った以上の時間がかかった。不安だったし、つらかった」。
約4カ月の“苦闘”から今週ついに解放される。スマートギアで復帰即重賞制覇。こんな離れ業も、武なら可能かもしれない。【鎌田優】
[2010年7月29日8時7分 紙面から]
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