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スカーレット古馬超え3冠/エ女王杯

- ゴール前を先頭で走り快勝したダイワスカーレット
<エリザベス女王杯>◇11日=京都◇G1◇芝2200メートル◇3歳上牝◇出走13頭
ダイワスカーレット(牝3、栗東・松田国)が桜花賞、秋華賞に続くG1制覇を果たした。宿敵ウオッカの出走取り消しで負けられない大一番となったが、楽々と逃げ切り単勝1・9倍の1番人気に応えた。牝馬の年間G1・3勝は86年メジロラモーヌ、03年スティルインラブの両3冠馬に次いで3頭目の快挙。安藤勝己騎手(47)は今年のG1・5勝目を挙げ、武豊騎手の年間最多記録6勝に迫ってきた。
12頭を引き連れて、ダイワスカーレットが直線に入る。1馬身の差は、もうセーフティーリードだった。フサイチパンドラがとらえにかかるが、来れば来るほど伸びる。その後ろにはスイープトウショウ。歴代女王の追撃を、あっさりかわして逃げ切った。楽にハナを奪い、1000メートル通過が1分0秒6、上がり3ハロンを34秒1でまとめられては、後続はなすすべがない。ゴールまで人馬は、ともに泥ひとつかぶらない勝利。一瞬たりとも、他馬を前に出すことはなかった。
過去10年を振り返っても逃げ切り勝ちはない。強烈な西日さえも後押ししているような勝ちっぷり。安藤勝騎手は「位置取りはスタートしてから決めようと思ったが、周りを見たら何もいなかったのでジワッと行った。跳びが大きいので、無理に押さえることはしなかったんだ。3/4馬身差とは思えないくらい余裕があった」とはにかんだ。
対戦成績2勝1敗のウオッカと、2強決戦になるはずだった。だが、ライバルはレース当日朝に出走取り消し。アンカツは「ウオッカとやったら負けたかもしれないし、勝ったかもしれない。いつも、いい勝負になる相手。やってみないと分からないけど、正直拍子抜けした。運がいいかな」と複雑な表情を見せた。
それでも、スカーレットが強かったことは否定できない。夏を越して精神面で大きく成長した。坂路での追い切りではゆったりと走れるし、隣に馬がいてもムキになることはない。この日のレースでも「リラックスして走っていたし、リズム良く行けた」(安藤勝)。ラスト800メートルからのラップは、すべて11秒台だった。「ハロン棒を見ながら800メートル、600メートルと徐々にペースを上げていった」。名手の絶妙なスパートに、スカーレットは見事に応えてみせた。
3歳牝馬同士の戦いを経て、ついに古馬牝馬も下した。今後については未定だが、段階的には古馬牡馬を含めた混合戦が次の目標になるとみられる。有馬記念か、それとも来年に夢を取っておくのか。グランプリでの雄姿を期待させる、女王の走りだった。【高橋悟史】
[2007年11月12日8時5分 紙面から]
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