<高校サッカー:中京大中京3-2済美>◇3日◇3回戦◇駒沢
アニキ、やったぜ!
中京大中京(愛知)がFW宮市剛(つよし、1年)の2ゴールの活躍で済美(愛媛)を下し、準々決勝進出を決めた。選手権2試合で通算1得点だったアーセナルFWの兄亮(19)を超える2得点。身長185センチの大物FWが同校初、愛知県勢28年ぶり8強入りの原動力となった。
宮市は長い足を器用に使った。前半39分。右足を伸ばしたターンから、利き足ではない左足で見事なゴール。後半2分にはスルーパスに反応し右足でネットを揺らした。身長185センチの長身FWは、得意の頭ではなく両足でゴールを奪うと試合後には手を使ってもうひと仕事。早速、控室からメールでロンドンに住む兄亮に朗報を届けた。
「もうメールで自慢しました(笑い)。『2点とったよ』って。今日の朝もメールが来てて『絶対勝って来い』って言われていたんです」
会場の駒沢は兄が2年前に全国デビューし2-10で神村学園(鹿児島)に記録的大敗を喫した舞台。まだ中学生だった宮市もスタンド観戦していた。「あの試合のようにはなりたくない」と試合に入り、悪夢も晴らした。
前日2日には選手権未勝利の兄を超える白星をゲット。さらにこの日は通算1得点の兄を超える一気の2発。まだまだ伸びている身長と同じように、急成長でダブルの兄超えだ。会場で見守った父達也さんは「ここで10点取られたのをアイツも見ていたから、信じられない」と、感慨深げだった。
2人兄弟の絆は深い。入学前の昨年3月、当時兄がプレーしていたオランダの名門フェイエノールトの練習に参加した。これも弟の成長を願う兄の強い誘いがきっかけだった。偉大な兄と比べられることも多く、ずっと「宮市弟」と呼ばれてきたが「宮市剛」という立派な名前と実力を全国にアピールする堂々の活躍ぶり。「もうひとつ勝って国立に行きたい」。一気の旋風を狙う。【八反誠】
◆宮市剛(みやいち・つよし)1995年(平7)6月1日、名古屋市生まれ。兄亮と同じ「シルフィードFC」でサッカーを始める。愛知・高針台中時代はJ1名古屋の下部組織(U-15)でプレー。185センチ、67キロ。50メートルは「6秒5くらいです」。



