なでしこジャパンFW高瀬愛実(24=INAC神戸)が24日、6月開幕の女子W杯カナダ大会で切り札になることを誓った。アルガルベ杯(3月4日開幕、ポルトガル)に向けた千葉合宿で「先発はもちろん狙うが、12人目でもいい。ここぞの時に点を決める存在。前回大会の(丸山)桂里奈さんみたいに」と言った。11年ドイツ大会準々決勝ドイツ戦に途中出場で延長後半に決勝点を決めた、丸山の役割をイメージしている。

 この日も、男子大学生相手の実戦形式の練習で、強さも速さも相手を上回った。最前線でボールを受ける姿は佐々木監督に絶賛された。澤不在だった昨秋の仁川アジア大会では背番号10を背負うほど期待も高い。「フィジカルモンスター」と呼ばれる体幹の強さが武器だが、1年半前から筋力トレーニングをやめてダッシュの本数を増やした。「余分な筋肉がとれて体が軽くなった。前よりも動けている」。結果を出せる手応えは得ている。

 20歳だった4年前はわずか4分の出場に終わり、歓喜の中で1人だけ悔し涙を流した。アルガルベ杯は12年の米国戦で決勝ヘッドを決めた験のいい大会。指揮官の「高瀬行くぞ」の声に応えるゴールでアピールする。【鎌田直秀】