サッカー日本代表は24日、大分市内で国際親善試合に向けた合宿2日目を迎えた。

 バヒド・ハリルホジッチ監督(62)は、鋭い視線で練習場をチェックした。練習前、会場のスタンド最上段からゴール裏の方向を指さし、何事かつぶやいた。その先には、会場外からの視線をさえぎるため、協会が持ち込んだ15枚のブルーシートが張り巡らされていた。

 協会関係者は「これからも非公開練習は少なくないと思います」と言う。アルジェリア代表を率いた14年ブラジルW杯では相手に合わせて、試合ごとに布陣や戦術を変えた。魔術師と称されるゆえんだが、それも事前の情報漏れがないことが条件になる。非公開練習の実施は、今後大事な試合の前に、きちんとシャットアウトできるか、テストの意味合いも含まれている。

 また、静かな環境で集中力を高める効果もある。アルジェリア代表監督時代にも、チーム立ち上げ時には非公開練習を行った。11年から同代表でコーチを務めたノルディンヌ・クリシ氏は、非公開の意図を「選手にとっては、監督のやり方を理解しやすい場。監督も、最初だから静かな所で選手と分かり合いたいのでしょう」と説明。ピッチ内外でハリル流改革が進んでいる。