日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(63)が20日、Jリーグの村井満チェアマン(56)と東京・JFAハウス内で会談した。村井チェアマンの呼び掛けもあって実現した“2トップ会談”。Jの日程などについて、約1時間30分にわたって意見交換した。

 ハリル節がついに日刊スポーツにも向けられた!? 取材のため記者室にやって来た指揮官が座った机には新聞のとじ込みがたくさんあった。たまたま一番上にニッカン。にらむような視線で20日付東京最終版の1面、早実の清宮の泣き顔をチェックした。

 まず「何で泣いているんだ?」と質問。選手の徹底視察にこだわる指揮官もさすがに甲子園は対象外のようで、早実の点取り屋ならぬ左の大砲はノーマーク。負けたからだとの説明にうなずくと2ページほどめくってハリルチェックを続行した。そして、ひと言。

 「ベースボールばかりじゃないか」

 ここにも唱え続ける日本サッカーの危機を見つけたようだった。この日早朝便で来日したが、「今日も寝ずにテレビで海外の試合を見ます。1日何も食べていませんが、おなかも減っていません。空港から1度自宅に戻って40分走ってきました」。有り余るエネルギーはどこに向かうか分からない。東アジア杯を振り返っての「私は言い訳を探してなどいない。大会前から言っていたことを繰り返しただけだ」という主張も含め、ハリル節全開だった。