日本代表FW宇佐美貴史(23=G大阪)が潔白をアピールした。前日の練習前、ハリルホジッチ監督から西川、興梠、遠藤とともに呼び出された。高すぎる体脂肪率についての“お説教”とみられたが、実は宇佐美だけは違った。「逃れるようなんですけど…僕は(減らすよう)言われてから長い。(数値は)下降線をたどってるので、このまま続けて欲しいと言われた。点を取るために体の改革も行ってきたので」と、合格点をもらったと明かした。

 しかし、説教を回避しても厳しい現実が待ち受ける。ライバルのFW武藤は移籍したマインツで2得点という「手みやげ」持参で帰国。一方、宇佐美は東アジア杯を含め公式戦8試合連続無得点とゴールが遠い。6月の親善試合イラク戦とW杯アジア2次予選シンガポール戦では先発だったが、今回は武藤が先発、宇佐美は控えに回る可能性があり、「彼(武藤)は結果を出している。僕も結果を出していかないと」と危機感を募らせた。

 それでも国を背負って戦うようになり、精神力も鍛えられた。「点を取れない時期も楽しみたい。自分の役割は、引かれた相手サイドに仕掛けること。試合に出れば、中に入っていろんな選手と絡みたい」。スマートに進化した23歳が、次なる試練に立ち向かう。【小杉舞】