【テヘラン6日=江口和貴】MF香川真司(26=ドルトムント)が、汚名返上のゴールを狙う。日本代表は8日のW杯ロシア大会アジア2次予選アフガニスタン戦に向けて非公開練習を実施。3日のカンボジア戦(3-0)で無人のゴールに蹴り込むだけの場面でシュートを外した香川は、中山雅史を抜いて単独10位となる国際Aマッチ通算22点目を奪い、悔しさを消し去るつもりだ。

 現地の午後5時(日本時間午後9時30分)から始まった練習で、MF香川が軽快な動きを見せた。気温31度、湿度27%。暑くても過ごしやすい気候に足の回転ピッチも上がる。公開された冒頭15分の練習では本田や岡崎、宇佐美の3トップ勢にDF酒井高、GK東口とパス回し。縦パスをワンタッチで前線に流すトレーニングなどをこなした。標高約1200メートルにも「やりやすい」と自然体だった。

 2日後に迫ったアフガニスタン戦で名誉挽回する。3日のカンボジア戦でハリルジャパン初ゴールを決めたが、笑顔は一切なし。前半42分に凡ミスをしたからだ。DFとGKを引きつけたFW武藤からの左クロスを中央で受けた香川。無人のゴールに決めるだけで良かったが、ミスキック。反応が遅れた相手GKにパスするように渡してしまった。絶好機を逃してチームは前半1点止まり。苦戦の大きな要因となっていた。

 反省を受け、練習前のミーティングでハリルホジッチ監督から「クロスへの入り方の精度を高めろ」と口酸っぱく言われた。屈辱を胸に「まず枠に飛ばすこと」と基本に立ち返り「考えすぎず、来たボールにしっかり反応したい」。今季、ドルトムントの公式戦8試合で4得点3アシストと絶好調の男が神妙になった。

 決めれば記録がついてくる。日本代表歴代10位タイの国際Aマッチ通算21ゴール。FW中山雅史と並んでいるが、あと1点で単独トップ10入りだ。「1試合ずつ結果を残していく」と確実に決めるつもりだ。