日本サッカー協会は16日、東京・文京区のJFAハウスで、女子日本代表「なでしこジャパン」のオランダ遠征(23日~来月1日)メンバー20人を発表した。リオデジャネイロ五輪アジア予選(来年2月29日~3月9日、大阪)まで約3カ月。佐々木則夫監督(57)はMF澤穂希(37)を招集せず澤が長く背負った背番号10を空き番とし、今夏の女子W杯カナダ大会準優勝メンバー以外の選手の奮起を促した。

 澤、川澄、鮫島、海堀ら国内クラブ所属の主力の多くを外した佐々木監督は「経験ある選手は分かっていますから」と話した。背番号10が空いたことについては「来年の五輪予選で10番をつける方が現れるのか。それとも、いつもの10番なのか。やっぱり経験のある選手なのか…ということにはならないことも含めて、どれだけ頑張れるか」。宇津木や川村が成長したW杯前の「澤外し」の再現を狙うかのように若手のアピールに期待した。

 2枠しかない厳しいリオ五輪の切符獲得まで、残された代表合宿は今回の遠征と、来年1月に計画している国内合宿のみ。オランダ遠征は、8月に若手主体で臨んで4チーム中3位に終わった東アジア杯組の最終テストの場と位置づけた。【鎌田直秀】