日本代表MF堂安律(20=フローニンゲン)が、10月ウルグアイ戦の初ゴールに続く2試合連続得点を挙げ、Jリーグ発足以降の最年少記録を狙う。20歳と153日で迎える16日の国際親善試合ベネズエラ戦(大銀ド)は、先発が濃厚。2戦連発となれば、初ゴールからの記録を打ち立てられる。代表全23人がそろった14日は、大分市内で冒頭15分を公開し、戦術練習などを行った。

大分の寒風に吹かれた堂安の顔は自信に満ちあふれていた。練習前、ピッチ入りした瞬間に森保監督に呼び止められた。ノッている20歳への信頼が表れていた。非公開の練習では、紅白戦など戦術を確認したといい、堂安は「(招集)メンバーが前回とあまり多くは変わっていないので、引き続き確認できた」と手応えをつかみとった。

最年少記録もかかる。10月のウルグアイ戦で代表初ゴール。右MFで先発が濃厚な堂安は、ベネズエラ戦でも決めれば、Jリーグ発足以降、高原の20歳と261日を抜き、初ゴールから2戦連発での最年少記録を樹立することになる。本人も、もちろん狙っており「ゴールやアシストは必要」と口にした。

代表初ゴールを挙げてから、さらに調子を上げている。所属のフローニンゲンに戻って4試合2得点。ここ2試合連続ゴール中だ。一時期最下位だったチームの2連勝に貢献。「もちろん難しい時期もあって、正直、人のせいにしちゃいそうになることもあったけど、結局は自分。人のせいにしていても、何も成長できないということを気付かせてもらった3週間だった」。代表での活躍を経て、自身を見つめ直し、精神面でも一回り大きくなった。

代表への合流直前の試合では、スーパーゴールを挙げた。ペナルティーエリア外からの左足ミドルシュートを、GKの届かないファーサイドに打ち込んだ。同じようなゴールを昨季のAZ戦で決めたが、意味は違う。「AZ戦は瞬間的に打ったゴールやったから(シュートへの)感覚はなかったけど、今回は完全に打てた。コースも完璧。練習の成果が出た」。

もっとも、過信はない。連日の居残り練習が、実を結んだ。再び戻ってきた代表の舞台。新エースへとさらに成長を遂げるため、まずはベネズエラ戦で結果を出す。【小杉舞】