日本代表FW玉田圭司(28=名古屋)が「決定力のお手本」を見せる。28日にアジア杯予選バーレーン戦(アウェー)を控える日本代表は23日、愛知県内で約1時間半練習し。国際Aマッチ3試合連続ゴール中の玉田は、この日の練習でも正確なシュートを連発した。21日同予選イエメン戦で若手中心の日本は、勝ったもののシュート27本でわずか2得点。その試合を欠場した玉田が、今回はエース格として違いを見せつける。同代表はこの日夜、敵地マナマに向けて中部国際空港を出発した。

 シュートはこうやって決めるんだ-。エース格としての力を証明するように、玉田はゴールを決め続けた。サイドからのクロスを合わせる練習で7本放ち、うち5本をたたき込んだ。「シュートは狙って意識してやりたい。試合勘はまだないけど、動きはそこそこだね」と仕上がりに手応えをにじませた。

 「決定力のお手本」として、満を持しての登場だ。昨年12月25日の天皇杯準々決勝まで出場したため今月10日からの合宿は免除され、代表には前日22日に合流した。21日のイエメン戦は沖縄・石垣島での自主トレ中にテレビ観戦。シュート27本でわずか2点に終わった内容に「ゴール前では集中が大事だからね。今年最初の試合で難しかったと思うし、若い選手も多かった。仕方ないことだけど、修正はしていきたい」と力を込めた。

 数字の裏づけがある。10月のW杯アジア最終予選ウズベキスタン戦から国際Aマッチは、出場した3試合で連続ゴール中。シュートは合計10本打って3得点で、決定率は3割だ。「入るときは入る。簡単なシュートばかりだと、10割になるわけだしね」。4戦連続ゴールに向けて「内に秘めたものはある」とも言った。

 イエメン戦では田中達、岡崎のFW陣が1点ずつを決めたが、プライドに火がついた。「ポジション争いしながら、お互いレベルアップしていければ。刺激がある方が、選手は成長すると思ってる」。玉田にとってはバーレーン戦が今季初実戦。決定力を見せつけ、レギュラーの座を盤石のものにする。【北村泰彦】