新監督不在の新生ジャパン初陣で唯一の光!

 G大阪のFW平井将生(22)が、日本代表に初招集されることが25日、有力になった。日本サッカー協会の原博実強化担当技術委員長(51)が代行監督を務める9月4日パラグアイ戦、同7日グアテマラ戦の代表メンバーは27日に発表される。今季のリーグ戦16試合10発で得点王争いをする平井が、代表候補に挙がっていることが判明。既にクラブ側にも水面下で打診が入ったもよう。後任監督問題が混迷する中、14年W杯ブラジル大会のエース候補が、いよいよベールを脱ぐ。

 得点王争いを繰り広げるG大阪の新星平井が、日本代表としての第1歩を刻む。W杯後初の国際Aマッチとなる9月の親善試合2戦の代表候補にプロ5年目の無名のFWがリストアップされた。今季急成長した「浪速のアンリ」が4年後のW杯ブラジル大会に向け、ついにスタートする。

 昨季のリーグ戦はベンチ入り4試合中出場は4分間(1試合)だけ。ところが外国人FWが調子を崩した今季から定位置をつかむと、リーグ戦16戦10発(先発では13戦10発)で、名古屋FWケネディに1点差の得点ランク2位タイにつける大活躍。ACLでも4戦4発と爆発した。まだ粗削りだが、スピードと正確なシュート力が持ち味。次回W杯で岡田ジャパンの16強を超える成績を目指す日本にとって、楽しみな存在だ。

 日本は次期代表監督の決定が遅れており、9月の2試合は原技術委員長が代行監督として指揮を執ることになった。新監督でのスタートを期待したファンを失望させ、注目度も薄れている。そんな苦難の船出の中で、平井が新生ジャパンの目玉になる。

 この日、大阪・万博練習場での調整後に、平井は「(正式に)選ばれてみないと何とも言えないですけど、1回は(代表に)行ってみたい気持ちはある」と話す一方で「新監督に選ばれないと意味はないですけど」と複雑そうに言った。

 14年W杯では本田(CSKAモスクワ)や香川(ドルトムント)らが、攻撃の中心として期待される。そこに急成長した平井が、エース候補の1人として加わる。