日本代表DF長友佑都(25=インテルミラノ)が5日、代表メンバーにビッグクラブの強いマインドを伝授した。

 朝食会場で、他の選手らから「普通のクラブとビッグクラブはどこが違うの?」と聞かれた長友は即座に返答した。

 長友

 選手全員がミスを気にしないことかな?

 ミスをミスと思ってないし、思っても口にしない。

 右肩脱臼で欠場したウズベキスタン戦(9月6日)で、日本は先制点を許し、さらに攻められる時間帯が続いた。ビデオで仲間の試合を見た長友は精神面での課題を見いだしていた。

 長友

 ミスしてもいいから、どんどん前に出て行く気持ちが大事だった。気持ちの切り替えがうまくいかなかったから、すぐに流れを変えることができなかったと思う。

 その気持ちがあるから、この日、代表仲間にメンタルを強調したという。

 長友

 鉄のメンタルですよ。ミスをして一番ダメなのはネガティブになって、下を向いて引きずることです。失点しても『あれはオレのミスじゃないよ』というくらい強い気持ちでやることが大事だから。

 この日の練習後にはDF酒井を呼び止めて、サイドでの動き方やボールのもらい方なども伝えたが、全員に最も伝えたかったことは、朝食会場で説いた、気持ちの持ち方だった。

 長友自身も、1日のナポリ戦で失点に絡むミスをした。後半11分に相手のロングボールの処理を誤り、2点目を入れられ、結局チームは、0-3で敗れた。失点場面で、長友は両手を広げてから右腕を思いっきり振り回し、怒りを表現。自分自身へのふがいなさもあっただろうが、GKの飛び出しの遅さ、連係不足に対する納得のいかなさを、オーバージェスチャーでアピールした。ビッグクラブの心得はすでに身についている。

 ベトナム、タジキスタンと、格下との戦いが続くが「ミスして1点取られたら、2点、3点奪い返せばいい」。いつも強い口調で仲間を鼓舞する本田がいない分、長友がみんなの気持ちを高ぶらせ、相手を圧倒する。【盧載鎭】