男子五輪代表オーバーエージ枠(OA枠)の“拒否権”を、Jリーグ所属各選手に与える提案がなされた。9日、東京・文京区のJFAハウスで行われたJ1・J2合同強化担当者会議で、日本協会の原博実強化担当技術委員長(53)が出席者に伝えた。

 五輪代表は、6月中旬に予備登録35人が発表される。協会は5月下旬までにOA候補者リストの大枠を、Jリーグ各クラブに伝える予定。原委員長はこの日の会議の中で「選手自身がOA枠を拒否したい希望があるならば、こちらに伝えてください。そこは配慮します」と、強化担当者に説明した。

 五輪招集期間中もリーグ戦やナビスコ杯は開催される。OAに指名された選手の中には、クラブでの活動を優先させたい選手も出てくる可能性がある。そうした意向が反映されるよう、メンバー発表前までに、拒否権行使の選手リストが、メンバー選考に考慮される見通しだ。

 FIFA(国際サッカー連盟)から、五輪期間中の23歳以下の選手に関し、各クラブは招集に応じなければいけない通達が出ている。だが、OA枠はその対象から外れる。それだけに、原委員長は「五輪もできる限り良いメンバーで戦いたい」と、丁寧な手続きを進めていく考えだ。