11人が本田になれ。W杯アジア最終予選に向け日本代表が25日、埼玉県内で海外組12人のみの合宿をスタート。MF本田圭佑(25=CSKAモスクワ)が6月3日の初戦オマーン戦へ、独自の理論を展開した。同予選を「アジア杯以来の真剣勝負」と位置づけ、試合に出る11人に「自分が中心選手だ」という自覚を要求。日本代表が本田色に染まっていく。
左手に握る紫色のスパイク同様に、本田の独特な理論が次々と飛び出した。W杯に向けた戦いは最終ラウンド。親善試合にない緊張感と重圧を振り払うかのように、この日の練習で激しい対人プレーを見せた。しかし、自身の体で感じ取っている必要なものは、技術・戦術ではなくメンタリティー。照準は6月3日のオマーン戦だ。
本田
オマーン戦は軽くいくとは思えない。11人のメンタルが試合では交ざり合う。そこのバランスが大事。3次予選は本番からはほど遠かった。真剣勝負の場所が、アジア杯から空いていることが僕の中での懸念材料。3次予選では、突破を決めた後に2つ負けた。あれこそがメンタル。隙を絶対に見せたらいかん。
初戦まで残り9日。戦うのは代表に選ばれるほどの選手たちだ。試合までの調整方法を、それぞれ持っていることは分かっている。自身も試合直前にはメディアに口を閉ざし、集中モードに入るが「ちょっとまだ早いかな」と、今は口が滑らか。それでもピッチで最後に頼れるのは、胸に秘めた自信。そうやってここまでのし上がってきた自負があるから、こう続けた。
本田
試合に出ているときは必ず「僕が中心」だと思ってやっている。それは年配の選手と出ていても「オレが中心」だと思ってやってきた。この間(アゼルバイジャン戦に)出ていた若い選手もやろうとしていた。11人が「オレが」ってならないとダメ。
次第に語気を強め、自然と「僕」から「オレ」にヒートアップ。11人が本田のように試合に臨めば、怖いモノはない。本田となってピッチに立て。「プレッシャーは常にある。だけどオレはそれを楽しむ」。「オレ」はいつもそうやって戦っている。強烈なメッセージが、日本を変える。【栗田成芳】

