W杯開幕戦が行われたメキシコシティーのメキシコシティースタジアム(8万7000人収容)の場外では、抗議デモ参加者と機動隊が衝突する混乱が発生した。メキシコ-南アフリカ戦が開始される10分前、黒覆面やフードを被った抗議者たちが8番ゲートからスタジアムへの侵入を試みた。

ゲート付近に配置されていた支援スタッフとボランティアが撤退すると、「ブラックブロック」と呼ばれるデモ参加の1グループが、駆けつけた警官隊に対し、発炎筒、火炎瓶、投石を続け、駐車場に駐車されていたトラックを破壊していた。メキシコシティー市民安全事務局(SSC)によると、約800人のデモ参加者が確認されたという。SNSにはデモ参会者が警察に逮捕される様子も投稿された。

衝突の事態収拾のため、約300人の警察官と騎馬隊が派遣された。デモ参加者がスタジアムに浸入しようとした際には警察署長が陣頭指揮を取り、盾を持った機動隊の列をつくって対応。催涙ガスを発射し、投石を返し、強制的にデモ参加者たちを押し戻した。約40分間の衝突で抗議活動の参加者を解散させた。英デイリーメール紙は「開幕戦は、スタジアム外の抗議者と機動隊の衝突、暴力行為によって台無しになった」と伝えた。

デモの背景にはメキシコで近年、激化している麻薬カルテル抗争の影響があるという。この抗争の行方不明者は同国政府の公式発表によると累計13万人となっている。行方不明者の家族を含む抗議の人々が集結した。また賃上げと年金改革を訴える教育組織も事前にデモ行進すると発表していた。

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