本田劇場だ。日本代表MF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)が17日、高校時代を過ごした石川・金沢市内で自身の名を冠した「本田圭佑クライフコート」のセレモニーに参加。白いハットに黒いサングラス姿で予定より52分も遅れて登場し、あいさつに立ち名演説。英雄クライフ氏と対面していた事実も明かすなど滞在わずか48分で、約3000人の観衆を熱狂させた。

 主役は遅れてやって来た。終了後に軽傷者が出て救急車も来た騒然とした雰囲気の会場で、金沢市の山野市長や日本協会の田嶋副会長らVIPを約1時間待たせた。主催者は、搭乗予定の午前便に姿がなかったといい、遅刻の理由を「本田さん側の事情です」と説明。それでも、慌てた様子は一切なし。式典会場に、白いハットと短パン、まるでリゾート地のセレブのようないでたちで登場した。

 あいさつでは、待たされて集中力が切れかけた子どもたちに「話を聞けていない。前に座っている大人の方たちがグラウンドを建ててくれたんです」とまずお小言。注意を引き付けると「クライフさんとはバルセロナの病院でたまたま会ったので、直接みなさんの分も『ありがとう』と言っておきました」と、何ともビッグなやりとりに触れた。最後は「日本代表だけを応援するのではなく、Jリーグを、(地元の)ツエーゲン金沢を応援して」と泣かせるメッセージも残した。

 メリハリの利いたあいさつに、待たされたはずの田嶋副会長も魅了されたようで「素晴らしい。キチッと分かっている。大人だね。そういう選手が日本にもやっと出てきた」。帰りの飛行機に遅れそうになったが、絶賛の嵐。とにもかくにも、人を魅了するという意味で、本田以上に「持ってる」男はいないようで…。【八反誠】

 ◆本田圭佑クライフコート

 本田のオランダVVV時代の活躍が認められ、同国の英雄ヨハン・クライフ氏の財団から寄付された子ども向けの人工芝サッカーコート。オランダには100カ所以上あり、南アフリカ、モロッコなど世界各国にも設置されているが、アジアでは初。完成は昨年8月11日。本田の来訪を待ち、この日公式セレモニーが実施された。