フットサルW杯(タイ)の日本代表メンバーに選ばれたJ2横浜FCのFW三浦知良(カズ=45)が、明日24日の親善試合ブラジル戦(代々木第1)で先発出場することが当確となった。7日間に及ぶ名古屋合宿が22日、終了。ミゲル・ロドリゴ監督(42)は「シンボリックな選手を先発に置く」と話し、今やフットサルの象徴的な存在となりつつあるカズのスタメン起用をほのめかした。

 カズがスタメンとして、代表ピッチならぬ「代表コート」に初見参する可能性が高くなった。16日から行われていた名古屋合宿がこの日、打ち上げられた。ロドリゴ監督は2日後に迫ったブラジル戦での先発メンバー5人について「みんなに出てもらうし、カズも出場することは間違いない。私のチームでは、シンボリック(象徴的)な選手を先発に置く傾向がある」と説明した。

 もはや、カズはフットサル日本代表の「象徴的」な存在だ。合宿での練習には連日多くのファンが見学に押し寄せ、多くの報道陣のカメラがカズに向けられている。19日にW杯出場メンバーが発表された際、ロドリゴ監督はカズについて「主将の木暮、小宮山に次ぐリーダーシップを発揮して、チームを引っ張っていってほしい」と期待を寄せた。

 3人まで交代が可能なサッカーとは違い、フットサルはベンチ入りメンバー全員が何度でも入れ替わりが可能。風邪の症状を訴え18日午後から20日まで休養し、戦術の確認などが決して十分ではないカズにとっても、大きな負担にはならない。

 この日は試合形式での紅白戦で、強烈なシュートも放った。練習後には、来日中のブラジル代表とFリーグ選抜の親善試合を視察するため、チームと一緒に浜松に移動した。「たとえW杯メンバーに選ばれても、選ばれなくても、ブラジル戦には出場するつもりでやって来た。日本代表としてやる初めての試合なので、感覚を味わって、W杯で最高のものを出せるようにしたい」。国立代々木第1体育館のチケットは完売。1万人以上の観衆の前で、カズが“代表デビュー”を飾る。【由本裕貴】