G大阪GK東口順昭(28)が日本代表守護神対決を制す。国内のシーズン本格幕開けを告げる富士ゼロックス・スーパー杯は今日28日キックオフ。27日は会場の日産スタジアムで公式練習と共同会見を実施。東口は、同じ学年で同じ日本代表の浦和GK西川周作(28)とのライバル対決を制し、今季1冠目の獲得を誓った。

 会場に吹いた冷たい風も関係なく、東口の顔は紅潮していた。約1時間の練習後、切り出した。「相手は(西川)周作やしね。直接戦うわけじゃないけど、結果として上回りたい」と特別強い思いを口にした。

 相手GKは同じ86年生まれで、日本代表ではリードを許す西川だ。「周作はずっと同世代のGKトップに立ってきた。僕は高校、大学と無名で見ていた側だった」。代表入りが定着してきた昨季、クラブで3冠を獲得。長谷川監督からも「MVP」と評価された東口だが、Jリーグ・ベストイレブンを獲得したのは西川だった。

 今季の目標の1つに「個人タイトル獲得」を掲げる。そのためには「(西川を)超さないと代表は見えてこない」と断言する。一方の西川も「東口のことは尊敬している。無失点に抑えたい」と譲る気はない。

 G大阪にとれば、この大会は07年に同じ浦和を破って初優勝し、8年ぶりの戴冠の好機だ。オフはほぼ同じ陣容を保ったG大阪に対して、積極補強した浦和。ともに今季最初の公式戦ACLは黒星発進となったが、この決戦へG大阪は先発を1人だけ入れ替え、浦和は6人程度変更する見込み。昨季J1の1位は「静」、2位は「動」とあくまで対照的な動きを見せる。

 長谷川監督が「厳しい戦いになると思うが、さらに強くなろうと練習してきた」という舞台で、東口がG大阪の先頭に立つ。【小杉舞】