山形FW林陵平(28)が「恩返し弾」で4戦連続の勝ち点をつかみとる。チームは8日、山形県総合運動公園で紅白戦などを行い、林は主力組の1トップでプレー。練習後、あす10日の古巣柏戦へ向け「J1で戦えるのは楽しみ。J1、J2で優勝したし、柏には感謝の気持ちしかない。成長した姿を見せたい」と思いを語った。

 柏には10年から2年半在籍。初年度にはJ2で10得点したが、出場機会を失い12年7月に期限付きで山形へ(13年に完全移籍)。得点することが自らの進化の証明となる。

 攻守の起点だ。2戦連続先発の前節新潟戦。後半16分に186センチの長身でCKを押し込み、今季2点目を挙げた。「常に点をとらないと。結果がすべてを物語っている」。パスを細かくつなぐ柏に対しては「前から行くのが山形のやり方。ハードワークで走っていかないと。球際が大事」と守備面でも最前線からプレスをかけ続ける。

 パフォーマンス男としても定着しつつある。無類の海外サッカー好きの男は、今季1点目でトッティのおしゃぶり、2点目はジラルディーノのバイオリンを披露した。「セリエAが続いた。次はプレミアかな。ファンも楽しみにしてくれている」。山形でたくましくなった林が、古巣に派手なパフォーマンスを見せつける。【高橋洋平】