志願のフル出場で、復調アピールだ。山形DF渡辺広大(28)が13日、酒田市飯森山公園で行われたJFLソニー仙台との練習試合(45分×2本)で90分間プレーした。3月16日の右膝半月板損傷の手術以降、約3カ月ぶりの実戦復帰。当初は70分限定のプレー予定だったが「(交代予定の)當間が立っているのが見えなかった。行けそうだったので行った。90分やれたことはプラス」とピッチに立ち続け、存在感を発揮した。

 センターバックとして的確なコーチングで守備を統率。2本目に中盤からロングシュートを浴び失点こそ許したが、球際で当たり負けなかった。1本目20分にはセンターライン前からシュートを狙い、ゴールへの積極性も見せた。「ピースとして何ができるか。後半は相手の嫌がるプレーができなかった。もっと行かないといけない場面もあった」と反省も忘れなかった。

 開幕前半で離脱したDF宇佐美、山田も故障から復帰し先発に名を連ねた。定位置争いが激化する。渡辺は「それがチームの力になる。いついけと言われても、準備しなきゃいけない」と20日の広島戦に目線を移した。第1ステージ残り2節、頼もしい「守備の要」が帰ってきた。【高橋洋平】