山形が、リーグ戦無敗の浦和から貴重な勝ち点1を獲得した。従来のシステム3-4-3ではなく、3月14日の敵地浦和戦以来の3-5-2で、スコアレスドローに持ち込んだ。第2ステージ2試合で勝ち点を2積み上げ、年間順位を15位に上げた。

 山形の策がはまった。敵地浦和戦以来の3ボランチの3-5-2で相手の動きを止めた。MF松岡は胸を張った。「いい形でボールを奪えた。それが前期と違った。森脇を捨ててでも、那須に行った」。守備から展開する浦和の軸相手に、プレスを掛け続けた。高い位置から奪ったボールをFWディエゴ、フランクがキープ。後半はカウンターから何度も好機をつくった。 勝ち点3は奪えなかったが、収穫のあるスコアレスドローだ。浦和相手に90分間無失点は今季広島以来の2チーム目。2戦連続先発のDF渡辺は「勝ちたかった試合。セットプレーでもチャンスあった。ああいうのを決めて勝っていかないといけないチーム」と冷静に分析した。石崎信弘監督(57)は浦和対策の3ボランチに対して「勘です」と煙に巻きながらも「目標の勝ち点がある。まだそこには追いついてない。確実に勝ち点3をとっていかないと」と手綱を締めた。【高橋洋平】