2位の川崎Fが、降格圏に低迷する仙台と引き分け、首位浦和の背中が遠のいた。1点を追う後半28分、MF大島僚太(23)のゴールで追いつくのがやっと。勝ち点3を上積みできれば首位浮上だったが、勝ち点は1。シュート1本に終わったFW大久保は「サイドは崩せていたのに中で合わないのは大問題。今日は以上」と一言だけ。短い言葉に悔しさがにじみ出た。

 パスを出して動く、持ち味の攻撃スタイルを出せないまま終わり、風間監督は「やろうとする選手が少なすぎ。次に何をしたいのかがない」とおかんむりだった。後半から「いい刺激を」とシステムを4-2-3-1から4-3-3に変更したが実らず、右サイドバックの谷口を交代させた5分後に、右から崩されて失点する悪循環だった。

 4年ぶりとなるリーグ戦ゴールを決めた大島も「逆転を狙っていたので悔しい気持ちの方が強い」と渋い表情。「もうちょっとFWに点を取ってもらえるような仕事をしたかった」と、好機の少なさを反省した。次節8日は09年12月以来、白星がない鬼門のアウェー柏戦。第1ステージ優勝のためにも、切り替えて臨むしかない。【岩田千代巳】