新潟は片渕浩一郎新監督(41)の初陣を勝利で飾った。連敗を4で止め、5試合ぶりの勝ち点3。年間勝ち点は15位から14位へ浮上した。

 1-1の後半44分、FW鈴木武蔵(22)のクロスをFW山崎亮平(27)がヘディングで決めて勝ち越した。「ボールを持ったら前へ。選手がやってきたことを表現してくれた」。片渕監督は選手をたたえた。成績不振により解任された吉田達磨前監督(42)に代わって9月27日に就任。チームを率いて5日目で迎えた初戦。試合前は16位名古屋と勝ち点1差と、降格圏と背中合わせの状態だった。

 その中で、チームに求めたのは「アグレッシブに、新潟らしく戦うこと」。球際の強さ、セカンドボールを拾う泥臭さ、90分間足を止めない粘り強さ。それを選手が貫いた。

 前半22分、MF加藤大(25)がペナルティーエリアに抜け出したところで倒され、PKを獲得。MFレオ・シルバ(30)が決めた。決勝点も山崎がスペースを迷わずついた結果。「勝つために必要なのはゴール」。指揮官の攻めの姿勢の下、新潟が「らしさ」を取り戻した。