清水ユースは2-0で柏U-18に快勝し、逆転優勝へ望みをつないだ。前半15分、FW平墳迅(2年)が左クロスを左足ダイレクトで合わせてゴールネットを揺らした。後半は押し込まれる時間をしのぎ、同38分に途中出場のFW橋本和真(3年)が追加点。約2カ月ぶりのリーグ再開戦を勝利で飾り、首位東京U-18との勝ち点差は4に縮まった。

 試合後、平墳は「感覚で打ちました。いい時間に入って良かったです」と声を弾ませた。10月のJユース杯3回戦では福岡ユースに1-4。前半17分間で3失点して敗れただけに、この日は序盤の1点で主導権を握った。平岡宏章監督(47)も「立ち上がりにしのげたことが良かった」と選手をたたえた。

 優勝の可能性も見えてきた。順位は変わらず6位だが、残り2試合で次戦は2位青森山田と対する。この一戦に勝ち、東京U-18が鹿島ユースに敗れれば、最終節に逆転優勝の望みがつながる。トップチームは終盤に9連勝を飾り、1年でのJ1復帰を達成。自動昇格を決めた徳島戦は、ユースの選手全員が寮でテレビ観戦したという。大いに刺激を受けた橋本は「僕らも可能性がある限り、諦めるわけにはいかないです」。今季の清水に宿る奇跡を信じ、残り2戦に全力を注ぐ。【神谷亮磨】