鹿島石井監督が、昨年7月の就任後2つ目のタイトルを取った。涙を流しながら「選手全員、クラブに携わる全員の力。『うれしい』の一言だけ。新しい歴史を残そうと話していた」。過去7度のリーグ優勝はブラジル人監督によるもの。日本人監督初の快挙で来季続投を決定的にした。

 今年8月、クラブハウスで急に涙が出て、幹部に「続けられない」と辞意を申し入れた。8月の湘南戦で起きた金崎との衝突に、チーム内で起きた激しい口論をコントロールできない責任を感じていた。しかし、復帰と同時に金崎の謝罪を受け入れ、次戦から先発起用。選手の意見を聞く姿勢が口論の元になったため、復帰後は「これで戦う」と決定事項だけ選手に落として引っ張った。最後は信じた金崎のCS3戦3発で優勝。「タイトル獲得を『義務』と位置付けたシーズンで実現し、本当に選手を誇りに思います」と喜んだ。