J1仙台は10日、宮崎・綾町で甲府と練習試合(45分×4)を行い、合計2-0で勝利した。1、2本目は、昨季まで仙台でプレーしたFWウイルソン(31)と相見えたが、堅守で動きを封じた。

 DF平岡康裕(30)は「仕事をさせなかったのは良かった。シーズンが始まっても仕事をさせないようにしたい」と納得の表情を浮かべた。

 アクシデントも起こった。動きを封じられた焦りからか、1本目の終盤にウイルソンはゴール前でDF石川直樹(31)と接触。石川直は病院で右膝の内側を5、6針縫うケガを負った。石川直は「靱帯(じんたい)は大丈夫だと思う。開幕は当然やります」と回復に自信を見せた。

 ウイルソンは「今まで本当に応援してくれて感謝しています。仙台で見せたサッカーをやりたい」と仙台サポーターに感謝の言葉を述べて、新天地での活躍を誓った。

 ウイルソンも抑えて、今季Jクラブを相手に、初めて完封勝利した。試合途中には雪も舞ったが、選手は動揺せずに進化した「堅守賢攻」で相手を寄せ付けなかった。渡辺晋監督(43)は「気候もゲーム内容も含めていいシミュレーションになった」と、25日の開幕戦(ホーム札幌戦)に自信を見せた。