北海道コンサドーレ札幌は2戦連続無得点で2連敗を喫した。敵地で昨季年間10位の横浜F・マリノスに0-3で敗れた。前半を互角に戦い0-0で折り返したが、後半に入ってすぐ立て続けに失点した。1月から沖縄、熊本で調整を続けてきたチームは、ようやくホームに帰ってくる。5季ぶりJ1舞台で黒星が2つ先行したが、次節11日の今季ホーム開幕戦となるセレッソ大阪戦(札幌ドーム)で今季初勝利を目指す。

 ケタ違いのスピードに、徐々に気力を奪われた。DF福森のFKから決定的な場面を作るなど、今季初ゴールを期待させる内容で前半を0-0で終えたが、後半2分、ついに失点。横浜MF斎藤の浮き球にMFバブンスキーが合わせ、その7分後にも、斎藤のドリブル突破から2点目を奪われた。終わってみれば、2戦連続無得点で、11年以来、6季ぶりの開幕2連敗。それでも、四方田修平監督(43)は「選手は取り返す姿勢を出してくれたし、悲観する内容ではなかった」と、冷静だった。

 チームは試合前から、ドタバタに巻き込まれた。事故渋滞で、選手バスが試合会場に着いたのはキックオフの約50分前。到着予定時刻を大幅に遅れて慌ただしく試合に入ったが、前半の動きを見る限り、影響は感じさせなかった。セットプレーで再三の好機を演出したDF福森は「点数を取るチャンスは何度もあった。そこで取りきれなかったのが、後半の失点につながったと思う」と悔やんだ。

 昨季まで9年間、横浜でプレーしたMF兵藤は「1人1人が、ボールを持った時に自信を持つことが大事。それが、マリノスとの差」と断言する。前半、両チームトップの走行距離をマークするなど、古巣との対戦を引っ張った31歳は「悔しいけど、下を向いている暇はない」と前を向いた。

 チームは今日5日に北海道へ戻り、次節11日に札幌ドームで本拠地開幕を迎える。四方田監督は「この2試合、結果は出ていないけど、ホーム開幕戦は非常に楽しみ。心強い場所」。今季初勝利へ仕切り直す。【中島宙恵】