満身創痍(そうい)の川崎フロンターレはベガルタ仙台に快勝したものの負の連鎖を止められなかった。1-0の後半8分、MF大島が右ふくらはぎを痛めて交代した。開幕から4戦連続フル出場の背番号10は歩くことができず、担架で運ばれてピッチを後にした。同29分にはMFエドゥアルド・ネットも足に違和感を訴えて退いた。登録選手31人中、故障や体調不良で11人を欠いて臨んだ一戦で、さらに2人が離脱してしまった。

 だが、この窮地で新戦力と代役が活躍した。前半27分、今季初先発の2年目のMF長谷川が先制ゴールをたたき出した。右足首痛を抱えながら好機を生かし「自分にとってはチャンス。このチャンスを逃しては駄目。結果を出すことを意識していた」と、力強く振り返った。2点目の森谷は、大島に代わって今季初出場。「出た選手で戦えてこそのチーム力」と奮起した。

 今月はACLを含めて残り計6試合と厳しい日程。「ピンチはチャンス」と総力戦を訴えるMF中村は「ちょっと(けが人が)多すぎ。ここまで多いと回らなくなる。臨機応変に対応することも大切」と必死に前を向こうとしていた。