G組の川崎フロンターレがイースタン(香港)に4-0で快勝し、同組1位で1次リーグ(L)を突破した。勝てば自力での突破が決まる一戦で、腰痛で離脱していたMF中村憲剛(36)が約1カ月ぶりに復帰し、3大会ぶりの16強に導いた。浦和、鹿島に続き、日本勢3チームの1次L突破は3大会ぶり。

 川崎Fが負けられない一戦をものにした。腰痛で4月30日のC大阪戦から離脱していた中村は復帰即先発でCKから2アシストと躍動し「簡単じゃない試合を90分で勝ち切れたのは良かった」と笑みを浮かべた。

 ACLは初戦から4分けと出遅れ、3月末には負傷と体調不良で11人が離脱する苦境もあった。4月25日に負ければ敗退が決定するアウェー水原(韓国)戦で勝ち、終わってみれば無敗での1位突破。中村は「首の皮一枚から自分たちでたぐりよせた。総力戦でつかんだ突破」と振り返り、鬼木監督も「出場した選手が結果を出すというプライドが結果とチームの我慢につながった」と目を細めた。

 FW小林は右足首をひねって前半20分で交代したが、2月末に右足親指付け根を骨折したMF家長もピッチに戻った。中村は「ここから競争が起きる」。今季初の公式戦連勝で上昇気流に乗ってきた。【岩田千代巳】