J2モンテディオ山形はホームで松本山雅を1-0で下した。前半、FW阪野豊史(26)がゴールで先制し逃げ切った。これでチームは6戦ぶりの勝利で4勝3敗7分けと勝ち越し、ホームで3勝4分けとし、ホーム不敗神話を7に伸ばした。

 結果が求められる阪野が1発回答で応えた。前半24分、右サイドのMF荒堀謙次(28)が相手DFをフェイントでかわすのを見逃さなかった。「相手は長身だったので足もとのクロスを狙っていた」。ゴール中央付近でグラウンダーのボールを受け、右足を振り抜くとボールはゴール左隅に突き刺さった。「チームも結果が出ていなかったし僕も点を取れていなかった。前を向けたら勝負していこうと思った」と阪野。開幕から不動の1トップだったが、ここ2試合でスタメンから外れFW中山仁斗(25)に定位置を奪われていた。それだけに、だれよりもゴールを、渇望していた。

 今季から県民招待など集客企画を打ち出したホームゲーム。営業面から見ても勝ち点3が求められていた。それだけに後半に入ると強烈なスイッチが入った。温厚な木山隆之監督(45)が主審の微妙なジャッジを巡りペットボトルを投げつけ激高。エキサイトする指揮官の闘志はピッチに伝わった。次節21日の山口戦もホーム戦。「次も勝ってつなげていきたい」と阪野。ホームで連勝し不敗神話を継続させる。