<J1:神戸4-2G大阪>◇第28節◇30日◇万博

 神戸の和田昌裕監督(45)が、就任後初白星を挙げた。敵地のG大阪戦で逆転勝利。終始リードを許しながらも、2度同点に追いつく粘りを見せ、最後は連続ゴールで突き放した。J1残留へ望みをつなぐ大きな1勝に、和田監督はベンチ前で涙を流した。

 三浦前監督の解任により、9月18日広島戦からバトンを受けた。就任6戦目での勝利に、和田監督は「やっと勝てました。(同じく途中から暫定監督に就任した)昨年よりも1試合多くかかってしまいましたが…。チームに一体感があったし、何より優勝を目指しているガンバにアウェーで勝てたことが大きい」と喜んだ。

 試合直前には先発予定だった日本代表のエース大久保と、同じく攻撃の軸になるFWポポが故障を発生し急きょ欠場するアクシデントに見舞われた。それでも、先発に抜てきされた高校3年のFW小川が後半12分に右足でJ初ゴールとなる決勝弾。逆境から生まれた団結力と、18歳の新星に助けられた。

 それでも、まだJ2降格圏の16位のまま。和田監督は「今日勝っても何も状況は変わっていない現実もある」と残り6戦での巻き返しを誓った。