<高校サッカー:山梨学院大付1-0滝川二>◇1回戦◇31日◇味フィ西

 滝川二(兵庫)が敗れ、チームは今大会で最後となる栫(かこい)裕保(54)監督に白星を贈れなかった。

 相手陣内で再三FKを奪い、MF千葉涼介主将(3年)が正確な左足キックで好機を演出した。後半32分にはDF鎌田晃企(3年)が頭で合わせたが、シュートはゴール枠を外れた。

 終了間際には、右サイドからのFKで千葉が直接シュート。壁の横を狙った低い弾道のシュートは、壁に当たった。結局、いくつか好機をつくりながらも、山梨学院大付のゴールは割れなかった。

 千葉主将は「笑顔で終われたのでよかった」と話しつつも、今大会が最後となる栫監督の話題になると「監督のためにも1試合でも多く試合がしたかった」と悔やんだ。得点源だったFW松山が大会を前に左足腓骨(ひこつ)を骨折したことも、チームには響いた。

 栫監督は「松山(大成=3年)がいないのは痛かった。守れればチャンスがあると思っていた。0-0のPKも想定していたけど、残念。指導力不足です」。

 4年前の日本一監督は今後、アシスタントコーチとしてチームをサポートしながら「地元・兵庫のために」と、若い選手の育成に尽力する考えだ。後任には松岡ヘッドコーチが昇格する。

 栫監督は「情けないけど、こういう終わり方は俺らしい」とすがすがしく話した。