J1名古屋のMF佐藤将也(浜名3年)が3日、卒業式に出席した。2月1日からチームに合流し練習に励む快速ドリブラーは、門出を喜びつつも直前に迫った活躍の舞台に視線を向けた。

 名古屋MF佐藤が思い出のいっぱい詰まった学舎に別れを告げた。「今日で卒業なんだなぁと思うと寂しい。浜名に来て、いい仲間や池谷先生に出会えて良かった。一生の宝物です」と感慨にふけった。

 真っ黒に日焼けしてこけたほおと「割れてきた腹筋」がプロでの奮闘ぶりを物語る。1月15日から31日までU-19日本代表でカタール遠征に参加し、グループリーグ・ポーランド戦でフル出場。一回り体の大きな相手にも対等にプレーし、自信をつけて帰国した。

 しかし、休みなく合流したキャンプでプロのレベルの高さを痛感。「今は練習についていくのでいっぱいいっぱいって感じです」。それでも走りこみや筋トレの成果が出始め、体重は5キロ減の69キロ、体脂肪率も4パーセント減の11パーセントに。余計な脂肪が消え、プロ仕様の体が出来上がりつつある。

 「まずは早くプロのサッカーに慣れて、試合に出られるようになりたい。将来は日本代表として活躍したい」と今後の目標を語った。2日午後10時に帰静し、今日早朝には名古屋に戻り午前10時からの練習に参加する慌ただしい日程だが、久しぶりに再会した仲間と談笑しリラックスした様子。ひとときの故郷を満喫した佐藤は、プロでの成功を目指し、旅立った。【鶴智雄】