J1清水は5日、G大阪戦(午後4時開始予定、万博)に臨む。長谷川健太監督(42)は、戦えて走れる選手を先発起用する意向で、U-23日本代表FW岡崎慎司(21)の今季初先発の可能性が浮上した。

 アウェーだろうが、清水が狙うのは勝ち点3だけだ。浦和に逆転負けし、14位に転落してから中2日で迎えるG大阪戦前日。長谷川監督は「戦えて走れる選手を先発でチョイスしたい」と語った。遠征メンバーにはFWが5人。指揮官は「FW陣はたくさんいますし、途中でバテた選手は代えていく。ガンガン走るしかない」と力を込めた。

 走れる選手ということでチャンスが巡ってきそうなのが、運動量豊富なU-23日本代表FW岡崎だ。今季は先発ゼロにも「出ていないからってとどまっていても、何も変わらない」と、前向きな姿勢を崩さなかった。練習から激しいスライディングでボールを奪い、積極的にゴールを狙う。力を出し惜しみすることなく、アピールを続けてきた。

 その上でシュート技術に磨きをかけてきた。「反転してすぐシュートを決める」などのイメージを具現化させるため、居残りでシュートを打ち続けた。「やり続けたらモノになると思っている」。千葉戦では途中出場から5分後に勝ち越し弾をペナルティーエリア外から決めた。「今はサッカーが楽しい。イメージしていることをやれるのは練習でも楽しい。新しいこと発見、みたいな感じです」。

 チームが波に乗り切れていないことにも「流れが悪い中でも勝てば変わる」とポジティブだ。「ゴール前でもらったら、前も向けるしポストもできるってプレーをしたい。もちろん、クロスへの突っ込みも忘れずに」。01年4月以来、リーグ戦では勝ち星がない万博のピッチで、岡崎があこがれのゴン中山のようにひたむきにゴールを狙って、流れを変える。【浜本卓也】