初白星の勢いに乗って営業面でも巻き返す。東京Vは10日、6日神戸戦で今季初勝利の立役者となったルーキーMF河野広貴(18)とFWフッキ(21)の復帰に合わせ、シーズン途中から異例のシーズンチケット(年間席)の販売に踏み切ることを発表した。

 開幕前までに同チケットの販売を打ち切っているが、鋭いドリブルを持つ河野、パワフルなシュートを積極的に放つフッキと観衆を魅了するタレントが出現したことでチーム状況が一変。消化試合分を差し引いた額(自由席キッズ4000円~1969シート一般2万6400円)で、明日12~19日まで販売される(詳細は公式HP、http://www.verdy.co.jp/)。

 「フッキが帰ってきたことが非常に大きい。(開幕前にレンタル元の)川崎Fへフッキが戻って、買うことを悩んでいた人にシーズンを通してフッキを見てもらいたい」とチームスタッフ。神戸戦で初ゴールを奪った新星・河野、12本のシュートで度肝を抜いたフッキの加入でクラブに問い合わせもあったという。

 J2だった昨季より入場料が高いこともあり前年比「1・5倍」(同スタッフ)の売り上げはあるが、同チケットの販売は現状2000枚前後。カップ戦2試合を含む今季ホーム4戦の平均入場者数も1万209人と苦戦する。明日12日にホーム東京戦が控える柱谷監督は「たくさんのお客さんに強いヴェルディを見せたい。ホームでの勝率を上げたい」と意気込む。東京Vが営業面でも復活への足場を固める。【岡本学】