J2仙台は15日、異例のハード調整を行い、16日のみちのくダービーに備えた。これまで試合前日の練習は、1時間ほどで切り上げていたが、この日は1時間45分みっちり汗をかいた。手倉森誠監督(40)は、14日に続く非公開練習で「打倒山形」の戦術パターンを、確認した。

 ミーティングでは、30分以上かけて、10日の「山形―愛媛戦」の編集ビデオを見た。MF永井は「いつもとやったことは変わらないですよ」と、練習内容は明かさなかったが、先制点奪取が明暗を分けそうだ。山形が先制した試合は、13勝1敗。永井は「先制できればいける。点を取られると、山形のカウンターが効いてくる」と、ポイントを説明した。

 さらに16日の試合が持つ大きな意味も話した。「どちらかJ1に行けば、当分(ダービーが)なくなる。両方(J1に)行く可能性がなくはないけど、現時点では1つだけが行く可能性が大きい。勝った方が、そうなる(昇格する)可能性が大きい」。昇格するのはオレたち、という闘志が伝わってきた。東北サッカー界の雄は、あくまでも仙台だということを、16日証明する。【山崎安昭】