来季J1に昇格するJ2山形のMF財前宣之(32)が14日、起用法によっては移籍も辞さない意向を示した。財前はこの日、元日本代表MF岩本輝雄氏(36)と、仙台育英高宮城野校舎で開かれたサッカースクールに講師役で参加。今季はFWで起用されたが、本来の中盤へのこだわりが強く「もういい年齢。中盤ができればJ1、J2関係なくどこでも行きたい。収入が減っても?

 お金は関係ない。サッカーが好き。やりたいポジションでやりたい」と話した。

 FWで起用した小林監督に対する首脳陣批判ではない。同監督については「個々の能力では、仙台の方が上。それでもディフェンスを徹底し失点を抑え、連敗しないチームになった。小林監督のおかげ」と就任わずか1年でJ1に昇格させた手腕は評価。一方で、残り少ないサッカー人生で完全燃焼を考えた場合、起用されるポジションには固執する。また財前は、かつて在籍したJ2仙台にも触れ「一緒に上がって(東北を)盛り上げたかった」と語った。パサーとしてこだわる32歳が、理想のサッカーを追い求める。