<J1:山形1-0東京>◇第22節◇19日◇NDスタ

 エースのヘディング弾で、山形が4試合ぶりに勝利した。後半40分、山形FW長谷川悠(22)が2試合ぶりに得点し、東京を1-0で下した。5年ぶりに、平日ゲームで観客が1万人以上を記録した試合で勝利し、スタンドは大興奮。今季2戦全敗の相手から勝ち点3を奪い、順位も13位に浮上した。

 決定機を外し続けていた長谷川が、最後のシュートチャンスは逃さなかった。DF小林が上げたボールを、頭で流し込み先制。全員が体を張った守備を見せ、虎の子の1点を守りきった。通算9得点目で、観客を総立ちさせたエースは「最近守備のリズムがいいので、自分が決めれば勝てる。(アシストしたDF小林)亮君と毎日飯を食っている効果が出た」と笑顔だ。

 16本のシュートを浴びながら、DF陣が踏ん張り、エースの「不敗弾」を呼び込んだ。好セーブを連発したGK清水は「みんな体を張ってくれて、正面にくるのが多かった」と満足顔。9試合ぶりの完封劇に「報われました」と一息ついた。

 この日、残留争いの宿敵ともいえる神戸、柏がともに勝った。このゲームを落としていたら、ムードが悪くなるところだった。「そういう意味でも、勝ち点3は大きい」と長谷川。残留を果たすその日まで、得点を奪い続ける。【山崎安昭】