<J1:G大阪3-1磐田>◇第24節◇29日◇エコパ

 セットプレーからの失点で、リズムを失った。J1磐田は前半37分、G大阪のCKからヘディング弾を許し、先制点を献上。後半にも2失点を喫し、終了間際にFWイ・グノのゴールで完封負けを免れたが、今季3度目の連敗だ。柳下正明監督(49)は「ゴール前でフリーにさせないように、ゲーム前から伝えていたが、もう1度やり直しですね」と、ため息を漏らした。

 入念なセットプレー対策をして、臨んだはずだった。28日の前日練習では、指揮官自ら身ぶり手ぶりで、守備陣に相手の動き方やマークの付き方を徹底して確認。前節清水戦(22日)、前半2分にCKからの失点で出ばなをくじかれ、大量5失点を喫していただけに、二の舞いは避けたかった。だが、弱点を克服できず、失点数は44で暫定ながらリーグ最悪。厳しい現実を突きつけられ、GK川口は「前回の試合を引きずって積極的にいけなかった」と声を絞り出した。

 今季10戦を残し、勝ち点は32。昨季J2に自動降格した東京Vは同じ時点で31だった。長いトンネルに入る前に抜け出さなければ、おのずと「下」が見えてくる。【栗田成芳】