アウェーの雰囲気にのみ込まれるな!

 24日に、柏に挑むJ1山形小林伸二監督(49)が23日、勝敗のカギを平常心とにらんだ。16位柏はJ2降格ゾーンから抜け出すため、気迫を前面に出した攻撃を仕掛けると予想。さらに柏サポーターの熱気も、これまで以上に高まる。同監督は「受け身にならないで、はね返す姿勢を見せて欲しい」と期待した。

 「敵は外にいるかもしれない」と、真顔で話す同監督。ピッチとスタンドの距離が短く、さらに選手と視線が合うほど観客席が低いスタジアムを埋め尽くす柏サポを、脅威ととらえた。同監督は「ヤジに反応するようならヤバイ。(選手が)ストレスを感じている証拠だから」と心配した。

 萎縮(いしゅく)して1-4で完敗した9月13日のアウェー浦和戦の反省を生かし、同監督は試合直前のミーティングで、イレブンの心をコントロールする。「強気にさせつつ、冷静に試合へ送り込ませる。『見られることは、幸せなんだよ』と。そういう雰囲気を経験すればこそ、また伸びる」と説くつもりだ。柏に勝って残留へ大きく前進するだけでなく、J1で戦い続けるための強いハートも、手にする腹づもりだ。【山崎安昭】