宮沢が新五輪監督に得点力をアピールする。コンサドーレ札幌は26日、札幌・宮の沢で紅白戦を行った。出場停止明けのMF宮沢裕樹(21)は、本来のボランチではなく、内村とともにFWに入ってプレーした。目標とする12年ロンドン五輪の監督に、川崎F前監督の関塚隆氏(49)の就任が内定。2年後へ向け、中盤での守備や展開力だけでなく、FWとしての決定力も見せ、チームの勝利と五輪代表入りにつなげる。

 大型「FW」の本領発揮だ。ここ3試合、石崎監督は174センチ内村の1トップ、170センチのMF岡本のトップ下で戦ってきたが、この日は岡本に代えて182センチの宮沢を起用した。「いいクロスが入ったときに、高さがないと得点につながらないから」。速さとDF裏への飛び出しに重点を置いた小柄な攻撃陣に、ヘディングに強い背番号10を合体させ、無得点に終わった前節栃木戦の反省を生かす構えだ。

 宮沢にとっても、29日の愛媛戦は2年後に向けた大事な1歩になる。五輪を目指すU-21代表監督が、関塚氏で固まった。最後に世代別代表に入ったのは、昨年12月の東アジア大会でのU-20代表。だが、直前に背中痛で辞退してしまった上に、同監督とは面識がない。「ゼロからのアピール。自分は守備ではなく、前で得点という結果で示さないと」。代表でも求められる決定力にこだわる。

 FWでの出場は7月30日岡山戦以来4戦ぶりだが、内村とのコンビは初。それでも「互いにボールをおさめられる。2人でバランスをとってやりたい」と前向きだ。今季は5月31日の富山戦での1得点のみ。約3カ月ぶりの宮沢弾で「FW兼MF」としての実力を見せつける。【永野高輔】